逆子のお灸
体質を整えることでお産を軽くしたり、産前産後の体調不良を軽くする効果もあります。
逆子とは?(東洋医学的な観点を交えて)
通常の場合、赤ちゃんは出産が近づくと自身の安全のために、自然に頭を下にして分娩に
備えます。これが何らかの事情でうまくいかない状態が逆子と言われるわけですが、
東洋医学ではその理由をいくつかに分けて解釈しています。
1.子宮下部が冷えている。
妊娠中、母体は赤ちゃんを育てるために子宮に血液などを懸命に集中します。
たった一個の受精卵から一人の人間を作るわけですから大変な労苦です。
しかし人体の中にある血液にも栄養にも限りがありますので普通に考えれば足りません。
そこで母体は自分の末梢部(手足)につかう為の血流を減らして、その分を子宮に回すことで
帳尻を合わせています。
これによって赤ちゃんは無事育つことが出来ますが、母体は冷えやむくみに苦しむことが
ままあります。
さて、東洋医学では大まかに人体を三つに分けて考えています。
だいたい横隔膜より上を上焦、横隔膜から骨盤上端の高さまでを中焦、骨盤の上端から
下を下焦と呼んでいます。
子宮は普段下焦に入っていますが、妊娠することで子宮は上へ上へと大きく膨らんでいき、
中焦に進出していきます。そして先ほど話に出た冷えた足は下焦に所属しています。
つまり妊娠後期になると子宮の上の方は中焦にあるので暖かいが、下の方は冷たい脚が
含まれる下焦にあるので冷えてしまっています。
赤ちゃんだって心があります。冷たいところに頭を持って行くのはイヤに違いありません。
それでなかなか回らない事があると考えています。
2.大きくなりすぎて回れない。子宮が十分に広がらず回れない。
赤ちゃんが回ると言うことは、イメージ的には狭い車庫で車をターンするようなものです。
タイミングが遅れてしまうと部屋が狭すぎて身動きが取りにくくなります。
また最近のお母さんはスタイルがスリムになった影響で骨盤が小さい方が多いので、
早いうちに回れないほど部屋が狭くなってしまう方が多いです。
(帝王切開が昔よりも増加している一因は骨盤の大きさもあるようです)
またお腹が硬く張ってしまうお母さんも多く、子宮の柔軟さを制限してしまっています。
6.子宮自体に何らかの問題があって引っ掛かってしまっている。
意外に多いそうです。例えばハート形のように出っ張っている所があってそこに頭がはまってしまっている
パターンなどがあります。本人には回る気があってもどうにもなりません。
また有名な前置胎盤や臍の緒が短い、羊水が少なすぎる、子宮筋腫と言った事態もあります。
こういった場合、逆子のお灸でも可能性は低かったり施術自体するべきではないこともあります。
当院では伝統的手法に今までの施術経験をプラスして
・子宮下部を暖かくする+お腹や子宮の壁を柔軟にして伸び縮みしやすくする。
事を主眼にする段階と
・整った環境を維持しながら赤ちゃんに刺激を伝え回るように促す。
事を主眼にする段階の二段階に分けて逆子の対策を行っています。
体質改善に五回、赤ちゃんへの働きかけに五回で合わせて十回のコースになります。
それを2週間ちょっとの間に詰めて行う形になります。
だいたい一回当たり一時間強かかり、内容としては・・・
はりとお灸
逆子体操→腹壁への軽いマッサージ
生活指導、腰痛が重い場合は若干の腰痛治療などが含まれます。
10回を一回りとしてプラン設計をしていますのでそれを終えても効果が出ない場合は、残念ながら
何かの理由で赤ちゃんは回ろうとしていないと考えます。ですが、そこまでの施術で回る条件は
だいぶ整っているはずなので、以降出産ギリギリまでご自身で出来ることを指導してコース終了
といたします。
成功率
個人差が大きすぎて非常に回答が難しいですが、統計上一般的な逆子の灸は29週目で行った場合
75%程度の成功率と言われています。
(出典によって差が目立ちますが、経験からしてもだいたいこの辺のようです。個人差はかなりあります)
以降1週間ごとに5%ずつ低下していくとされています。だいたい33週すぎた辺りで慌てて来院する
お母さんが多いので、そのころには五分五分と言えるでしょう。もうちょっと欲しい所です。
そこで歴代のお母さんたちと協力して、お灸以外に鍼やマッサージ、生活指導と言った所で、
色々と補助を追加し、現在ではだいたい平均の二割増し程度の成功率を記録しています。
料金
逆子コースチケット(10回分)30000円
初回にチケットを購入して頂いてそれに毎回ハサミを入れていきます。
・途中返金や他の方への譲渡は出来ません。
・めでたく早めに回ったときは余った回数で出産を睨んでの体調調整に使うことができますが
出産前に使い切ってください。出産後チケットは失効します。