東洋医学コラム

疲れ目(眼精疲労)

現代人は目を相当酷使しています。
昔に比べて街は文字や色で満ち溢れ、電飾で目が眩むほどです。
特に最近は携帯型ゲーム機が大流行で、サラリーマンが電車で
ピコピコ家でもピコピコ、合間に携帯をピコピコ、そのまま会社で
パソコンをカチャカチャ…目を休めるタイミングはそれこそ寝る
ときくらいしかありません。でもそういったもので忙しくて寝る時間も
ろくにありません。(勿論日々のお仕事で目が疲れてしまっている方も沢山居られますが
そこは文面的に面白い方で)

実は私自身も35際で老眼発症というお恥ずかしい状態で、携帯で
メールでもしようものなら眉間にしわが寄りショボショボしてしまいます。
DSとかPSPとかちょっと興味あるのですが、あの小さい画面を見ると
尻込みしてしまいます。 …ぼやきは置いておいて話を疲れ目に戻します。
もの凄く乱暴に切り分けると…
寝て回復するのが疲れ目
・もはや寝ても回復しないほどひどいのが眼精疲労

と言えます。
なので纏めて考えてみます。

東洋医学的には人体の中は気血津液というものがグルグル回っていて
それが全身に生きる力や栄養を配給していると捉えています。
特に脳は燃費が悪く沢山供給して貰わないと立ちゆきません。
イメージ的にはコンピューター(脳)に色々なセンサー(目・耳・鼻・舌)
が直結しているので大量の電気を食う感じです。
目への供給電力が消費電力に追いついていないせいで目が霞んだり
ショボショボしたり痛みを感じたりという不具合を生じている・・・
これが疲れ目(眼精疲労)と呼ばれる状態です。


治療方針としては頭部、特に目に充分な気血津液が届くように滞っている
ルートの通りをよくしてあげることになります。

幸いなことに疲れ目に関するツボは色々とあり、かなりの効果が期待できます。
症状、性別によってセレクトする場所は違いますが首、肩、こめかみなどの
近辺にあるツボを利用します。肩こりも併発していることが多いのでその治療も
同時に行います。
やはり皆が酷使するパーツのせいか、疲れ目の治療は他の症状に比べると
受診年齢層が若く男女の差がほとんどありませんね。
パソコンを使う会社員は勿論、受験生の女の子とかも時々来たりします。
「若いから来るのおかしいかな?」と考える必要はないですよ。

目が疲れているとき、是非チャレンジしてみて下さい。

追記
疲れ目に関してしばしば「暖めるべきか冷やすべきか」という質問を
患者さんから受けます。なかなか難しい問題ですが大まかに
充血しているときは冷やす、そうでないときは暖める でいいと思います。


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